KumaLab

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「逆境を越えてゆく者へ」から学んだ、幸せを決める心の持ち方

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こんにちは、KumaLabです。
 
逆境を越えてゆく者へ」を読み終えました。新渡戸稲造に関する本はこれで2冊目ですが、本当に学ばされることが多くて読み込んでしまいます。
 
逆境を越えてゆく者へ

逆境を越えてゆく者へ

 

 

はじめに

自分の心の指針となるような本は、朝の通勤電車の中などで読むことが多いです。そして、何か一つ心に留まる部分をチェックして、「よし!」という思いで電車を降りる。
 
この本も学ぶことが多く、毎日を生きる中で、今が逆境だと感じるか感じないかは人それぞれですが、少なからず自らの心に辛いことや悲しいことが起こることはよくあることです。そんな小さな心の変化の中でも、新渡戸稲造が残す言葉の一つ一つは、自分を励ましてくれます。
 

この本の目次

第1章:逆境を越えてゆく者へ
第2章:人生の危機は順境で起こる
第3章:決心を継続していくということ
第4章:四つの力を貯蓄する
第5章:臆病を克服する工夫
第6章:人生の決勝点
 

天なる存在の試み

僕は、天は決して人間をひどい目にあわせるものではない、と信じている。  聖書には「神はその愛する者を試みる」とある。病気になったからといってそれが直ちに逆境とも言えないし、健康が必ずしも順境と言えないこともある。

 

熱心なキリスト教徒である、新渡戸稲造ですがそこから出る考えも、目の前にする環境を少しでも好転させる考えや思いの持ち方を教えてくれます。
 
僕は、天はもともと人に祝福を与えるものだと信じている。  
どんな災難にあい、どんな逆境に陥っても、最後は必ず極楽浄土に至ると確信している。

 

日本の一人の偉人に、ここまで言わせるほどの信仰というものもすごいものですが、この目には見えない、しかし自らが大きな存在から生まれ、守られているという感覚は、どこか素晴らしく感じさせられるところがあります。
 

思いやりの心を持つ

我々は他人に対し思いやりの心を持つことができる。もし毎日浮かれ騒いでおもしろおかしく人生を過ごすならば、どうして人に対する思いやりの心を持つことができよう。思いやりの心を持たない者がどうして人情の本当の味を知ることができるだろう。

 

体験する楽しい体験だけではなく、苦しい体験も大きな人間社会で生きる上で、人に思いやりを抱き、親切にできる大切な宝にできるかどうかも、自分の心がけ一つなんだと思わされます。
 

勝つということ

勝つということは自分の意志を遂げるということであるから、不正不義で得た勝利は敗北と称すべきものである。

 

不正不義で得る勝利というものは、何か大きな悪事というわけでなくても、日々の仕事や勉学においても、心が納得のいく働きや学びができているのか?ということを問える日々を送りたいと思わされる。
 
勝っても笑わず負けても泣かず、勝利を誇らず敗北を嘆かず、心はいつも安らかに淡々としていてどんなにか幸せかしれない。
 
結局、人の幸せは様々な要素があり、考えがあるに違いないですが、一番は自分の心の安寧なのかな?と考えさせられました。
 

最後に

辛いこと苦しいことに遭遇したら、これは天が自分の力を試す機会を与えたものだ、この機会を利用して腕を磨こう――そう思えば百難もなんのそのという気持ちになる。

 

新渡戸稲造の本からの学びを整理してみると、どこか宗教的な要素が出てきてしまいますが、1世紀前の人が大切にしていた信条を理解するには大切なことなのだと感じます。