KumaLab

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「日本3.0 2020年の人生戦略」を読んだのでその感想

こんにちは、KumaLabです。
 

日本3.0 2020年の人生戦略 (幻冬舎単行本)を読みました。とりあえず、2月に購入してから他にも色んな本に飛び、ちょっとずつ進めようと思いながら結局2ヶ月かかるという…。

 

日本3.0 2020年の人生戦略 (幻冬舎単行本)

日本3.0 2020年の人生戦略 (幻冬舎単行本)

 

 

著者のリーダー論、IT、教育など、幅広く書かれている本書の中で、最初にすごいなと思ったのは、この本を書くために参考としている書籍の教養レベルです。
 
おそらく、世界を比べた時に本当の教養とは何かを著者は理解してその知識もあるからこそ、これだけ自信を持って書くことができているんだなというのが最初の感想。
 

「世の中でイノベーションを起こす人に必要なのは、マインド(ビジョン、パッション)、人のネットワーク、経営スキルの3つ。大企業の人はマインドがない人が多い」

 

ここまで言い切って、チャレンジすることを著者は訴えています。あとがきにもありましたが、主に30代に向けて書かれているのだそう。これからの時代を担う人がどのようなマインドを持って生きるかが確かに未来を作るんだから、考えさせられた。
 
大企業でのイノベーションを成功させるコツは3つあると言います。 「ひとつ目が、自分のビジョン、パッションを示して周りの共感を広げること。次に、その事業の可能性をロジック、数字で説明することです。そのうえで、しっかり社内政治を行い、根回しすれば、新規事業を起こすことができます」
 
確かに、私も比較的大きな組織の一部ですが、数字で説明することの大切さは痛感させられる。でも、数字だけ示したところで、どこ吹く風な雰囲気を感じるのもまた事実。だからこそ、根回しといえば聞こえはよくないかもしれないが、生産的な関係性の構築は大切だなと思わされる。
 
また、最初にも著者の教養の高さを感じさせられますが、そもそも教養の重要性をとても詳しく教えてくれています。教養=IQではなく、教養教育を通じて養われた「知的筋力」と「自分で考える力」が、世界との差を生む要因となっていると言います。
 
著者が提示する教養をつけるための著書を見るだけで頭が少し痛くなってしまいますが、そもそも前提として、「知的筋力」と「自分で考える力」を育むには、勉強グセ、読書グセ、対話グセの3つのクセが必要とあります。
 
特に、対話グセは少しドキッとさせられるほど、今の自分を振り返って見ると少ないなと感じます。というより、あえて避けているというか…。
 
著者は、理想とする日本型教養人として、福澤諭吉をあげています。特に、福沢諭吉から、勉強量や知識量や意見だけではなく、智に取り組む姿勢そのものを強調しています。
 
万札のあの人くらいにしか思えない自分はとっても恥ずかしくなってくる言葉です。この本を読んで考えさせられるのは、今らでも遅くない!とにかく本を読もう!でした。かなり先の時代を具体的に明言するこの種の本を読むときは、結局抽象的じゃんと言いたくなる本もありますが、今回の日本3.0 2020年の人生戦略 (幻冬舎単行本)は、特に教養の重要性と教養をつけるための具体的な方法論まで突っ込んでくれていてとても参考になりました。